更新履歴

(技術士キーワード)脱炭素社会

技術士キーワード(必須科目)一覧はこちら

概要

 地球温暖化や異常気象の主要因として温室効果ガスがあります。その温室効果ガスの大きな割合を占めるのが二酸化炭素です。その二酸化炭素の実質的な排出量ゼロを達成している社会のことをいいます。

具体的な手法

 ここでは、脱炭素社会に向けた具体的な手法の一部を紹介します。これ以外にも多くの手法がありますので、ご自身で調べてみてください。

エネルギーの有効活用

 ・コージェネレーション、トリジェネレーション(コージェネレーション+二酸化炭素の有効活用)

 ・成績係数の高いヒートポンプを利用した冷暖房、給湯器

 ・燃費の高いハイブリッドカー、電気自動車、燃料電池自動車

 ・火力発電の低炭素化(超々臨海圧発電、コンバインドサイクル発電、石炭ガス化複合発電など)

再生可能エネルギー

 ・風力、水力、太陽光、地熱、バイオマス、波力などを利用した発電

 ・スマートグリッド、マイクログリッドを導入したスマートシティ

二酸化炭素貯留

 ・地下(地層)貯留
  二酸化炭素を地下の岩層に注入し、安全な深さで閉じ込める方法。

 ・鉱化
  酸化マグネシウムと反応させてマグネシウムカーボンを生成し地中に貯留するなど、二酸化炭素を鉱物に変えて貯留する方法

 ・バイオエネルギー結合
  光合成を通じて二酸化炭素を吸収し、そのバイオマスをエネルギー源として使用する方法

土地利用管理

 ・植林、未利用地の緑化

 ・森林管理

 ・森林破壊、森林火災の防止

パリ協定

 2020年以降の地球温暖化対策を定めた国際協定です。2016年11月4日(日本は11月8日)に発効となりました。

 すべての国(先進国、発展途上国問わず)が参加して、主に以下の内容が決定しました。

  ・世界の平均気温上昇を、産業革命前の2℃(努力目標1.5℃)未満に抑える
  ・今世紀後半に温室効果ガスの排出を実質ゼロにする
  ・締約国は削減目標を5年ごとに見直し、国際連合に実施状況を報告する
  ・先進国は、発展途上国への資金援助を引き続き行う

 また、日本の目標は以下のとおりです。

  ・2030年までに、温室効果ガスの排出量を26%削減
  ・2050年までに、温室効果ガスの排出量を80%削減





-更新履歴