概要
抵抗加熱
抵抗体のジュール熱を利用した加熱方式をいいます。
高精度の温度管理が容易です。
電気ストーブ、ドライヤーなどに使用されています。
アーク加熱
高温のアーク熱を利用した加熱方式をいいます。
エネルギー密度が高いことが特徴です。
製鋼、アーク溶接などに使用されています。
誘導加熱
伝導体の交番磁界中における渦電流損、ヒステリシス損を利用した加熱方式をいいます。
可変周波数電源を用いれば、浸透の深さを自由に調整できるので、表面だけを選択的に加熱できます。
電磁調理器、金属の溶接、鋼材表面の焼入れなどに利用されています。
電磁波加熱
絶縁体の加熱に、交流電界での誘電損失を利用した加熱方式をいいます。
加熱が物体の内部から起こるので、均一に加熱することができます。
電子レンジに利用されています。
赤外線加熱
赤外線を放射した加熱方式をいいます。
状況に応じたきめ細やかな温度制御が容易です。
ハロゲンヒータ、カーボンヒータなどに利用されています。
特徴
燃焼加熱と比較して、次のような特徴があります。
①真空中でも容易に加熱できる
②内部加熱ができる
③温度制御が容易である
④加熱による燃焼廃棄物が発生しない
課題・問題点・解決策
(誘導加熱)安全な加熱方式の確立
被加熱物内に金属片があると放電が発生し、安全性を確保できない。
磁石を利用した鉄系異物の吸着・除去、X線や誘電加熱を利用した金属検出センサーの設置が行われています。
(誘導加熱)電磁両立性の確保
漏洩電波により通信機器などが誤作動する恐れがあります。
シールドルームの設置、障害側のSS通信の利用が行われています。
(抵抗加熱)用途拡大
被加熱物が均一な抵抗を有していないと、均一加熱が困難です。
センサー搭載により、被加熱物の抵抗検知が行われています。