概要
廃棄物をエネルギー源として行う発電のことをいいます。
ごみを焼却する際の熱により高温高圧のガスを作り、その蒸気でタービンを回し発電します。
原理
廃棄物の焼却時に発生する熱を利用して蒸気を作り、タービンを回して電力を得る。
①集められたごみをごみピットに入れる
②ごみを燃やす
③ごみを燃やした時の熱で蒸気を作る
④蒸気の力で発電機を動かし、発電する
⑤上記の一部を冷暖房や温水に使用する
⑥燃えカスはごみの埋立地へ移動させる
特徴
①焼却に伴うエネルギーを利用するので、化石燃料の使用を少なくでき、二酸化炭素の発生量を抑制できる。
②太陽光や風力発電に比べて、エネルギー源となる廃棄物を安定的に供給できる。
③廃棄物を再利用するので資源を有効活用できる。
課題・問題点・解決策
ボイラ耐久性の向上
問題点
廃棄物の燃焼ガスに塩化水素が含まれ蒸気温度が高温になるとボイラの金属腐食が発生する。
解決策
廃棄物固形化燃料(RDF)の利用:廃棄物中の水分や不純物を取り除いて高めたRDFを焼却し発電する。
環境への配慮
問題点
燃焼の際にダイオキシンなどの有毒ガスを発生する恐れがある。
解決策
ガス化溶融発電技術:廃棄物を熱分解して生成したガスを利用し、残留物を高温で溶融焼却し発電する。
発電効率の向上
問題点
金属腐食防止のために蒸気温度を低くすると発電効率が低下する。
解決策
スーパーゴミ発電:ゴミ焼却炉のボイラからでる蒸気をガスタービンの排熱でさらいに過熱し発電効率を高める。従来の廃棄物発電の発電効率は20%以下であったが、スーパーごみ発電では30~35%になる。