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(技術士キーワード)ナレッジマネジメント

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概要

 ナレッジマネジメントとは、個人がもつ知識やノウハウを組織全体で共有し、業務の効率化やイノベーションを促進する手法のことをいいます。

知識の蓄積

 知識やノウハウを適切に蓄積し整理することで、情報の再利用や共有を容易にします。

知識の共有

 知識やノウハウを組織全体で共有しアクセス可能にすることで、情報の伝達ミスや重複して伝達することを防ぎます。

知識の活用

 知識やノウハウを問題解決や新規プロジェクト開発などに活用し、業務効率化やイノベーションを実現します。

知識の保持

 知識やノウハウを適切な形で保持することで、従業員の離職や退職による情報流出を防止します。

具体的手法例

社内SNS

 組織内での情報共有やコミュニケーションを促進するために有効な手法です。

社員のプロフィールの作成

 社員のスキルや専門知識、業務経験などをプロフィールにまとめ、社員同士が自己紹介や専門分野の情報共有を行うことができます。

ブログの投稿

 社員が自身の専門分野や業務に関する知見をブログにまとめ、社内で共有することができます。

Q&A機能の利用

 社員が疑問や質問を投稿し、それに対して回答をすることで、知識の共有や問題解決を促進することができます。

ナレッジマップ

 組織内に存在する知識や情報の関係性を視覚化することで、ナレッジマネジメントを支援するツールの一つです。

目的の明確化

 ナレッジマップを作成する前に、どのような目的で作成するのかを明確化します。

 例えば、ナレッジマップを作成する目的が特定のプロジェクトのタスクや課題を可視化することであれば、そのために必要な情報や知識を収集する必要があります。

範囲の決定

 範囲は、組織全体のナレッジマップを作成する場合もあれば、特定の部門やプロジェクトのナレッジマップを作成する場合もあります。

構成要素の決定

 要素としては、情報、知識、プロセス、人物、システムなどが考えられます。

 また、ナレッジマップを視覚化するためのツールやソフトウェアも選択する必要があります。

データ収集

 ナレッジマップを作成するために必要なデータを収集します。

 これには、ドキュメント、レポート、会議録、インタビューなどを活用します。

作成

 収集したデータをもとに、ナレッジマップを作成します。

 ナレッジマップを視覚化するために、グラフやマインドマップ、チャートなどを使用します。

共有

 ナレッジマップを共有することで、組織内での情報共有やコラボレーションを促進することができます。

 共有する方法としては、社内SNSやメール、インターネット上の共有ツールなどがあります。

SECIモデル

 個人のもつ暗黙知を形式知に変換し、組織で管理・共有するワークフレームのことを言います。

 4具体的には、4つのフェーズに分け、それらを循環させることで、戦略的に知識を創造しマネジメントします。

共同化

 経験を通して暗黙知を他人に共有するプロセスになります。

 この段階ではまだ形式知化が実施されていないため、言葉やマニュアルを通じたコツやノウハウの伝授ができません。

 そのため、体を動かしたり五感を活かしたりして知識を共有します。

表出化

 表出化は個人が所有している暗黙知を言葉に出し、他の社員と共有するプロセスになります。

 個人が蓄積してきた知識や経験を言語に起こしたり、図や文章で示したりすることで知識を形式知化します。

 主観的な知識を共有する共同化に比べ、表出化は客観的かつ論理的に他者に伝えられます。

結合化

 結合化は、表出化された形式知と異なる形式知を組み合わせることで、新たな知を創造するプロセスになります。

 ①マニュアル化された他者の知識や共有されたノウハウを、自身の業務や環境にあわせてアレンジ

 ②よくするために新たなシステムを導入

することで新たなアイデアや知識が生まれます。

内面化

 内面化は、新たに得た形式知を反復練習して体に染み込ませるプロセスになります。

 結合化プロセスで見出された新たなアイデアを実践して自身の経験とする段階であり、ここで形式知を暗黙知に変化させます。

メリット・デメリット

メリット

生産性向上

 ナレッジマネジメントによって、社員が持つ知識や情報を共有・蓄積することができます。

 そのため、業務に必要な情報に素早くアクセスすることができるようになり、生産性が向上します。

新たなビジネスチャンスの発見

 組織内の知識を共有することで、新たなアイデアやビジネスチャンスを生み出すことができるため、競争力を高めることができます。

社員のスキル向上

 ナレッジマネジメントによって、社員のスキルアップやキャリアアップに繋がる情報を共有することができるため、社員の成長に貢献することができます。

デメリット

コスト・時間の負担増加

 ナレッジマネジメントを実践するためには、情報共有システムの導入や社員のトレーニングなど、多大なコストや時間が必要になることがあります。

 ナレッジマネジメントの目的にあったツールやサービスを利用することが重要です。

組織文化による抵抗

 ナレッジマネジメントを実践するためには、社員が情報を共有することに前向きである必要があります。

 しかし、組織文化によっては、情報を共有することに抵抗を示す社員がいることがあります。

 ナレッジマネジメントを導入する前に、その意義や目的を十分に説明し、理解を促すことが重要です。

 また、導入後もコミュニケーションを促進し、情報の共有やフィードバックを行うことで、社員の協力や理解が得られます。



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