概要
既存の電力線を通信回線としても利用する技術のことをいいます。
低速タイプ:450kHz以下の周波数
高速タイプ(HD-PLC):2~30MHzの短波帯周波数
原理
①送信側:PLCマスタアダプタで情報信号を高周波に変換するし、電力線に重畳させる。
②伝送:電力と情報信号を電力線で重畳伝送する。
③受信側:PLCターミナルアダプタで電力と情報信号を分離する。
特徴
①既存の電力線を通信に利用できるので、新規LANケーブルの配線が不要
②壁コンセントにPLCモデムを差し込むだけで簡単に通信できる
③電力線以外に、同軸ケーブルや通信線にも利用可能
④ノイズの影響を受けやすく、コンセントに接続された他の危機から障害を受ける
課題・問題点・解決策
EMCの確立
問題点
電力線に高周波信号を重畳させると、電力線がアンテナとなって電磁波を放射する。
解決策
ブロッキングフィルタの導入:ノイズ成分を位相反転させ、逆位相で打ち消す。
高速化
問題点
電力線は通信用として設計されていないため、インピーダンス不整合が起こる。
解決策
コンセントにインピーダンス整合器を接続する。
今後の展望
展望
高速PLCに対する近年のニーズは、低炭素化社会を背景にスマートグリッド、スマートシティ、M2M、IoTなど新しいビジネスモデル構築の通信手段として期待されている。
用途
工場など三相電力線を活用した生産設備のIT化
新技術
①PLC用ブロッキングフィルタ
②光ファイバを使用した電力伝送