概要
電気自動車や鉄道車両には、電動機が搭載されています。
これらの車両を減速(ブレーキ)させる際に、電動機を発電機として駆動させ、電気エネルギーを回収する技術のことをいいます。
これにより発生した電気エネルギーを様々な用途に使用することで、省エネルギー化となります。
原理
①減速時に、駆動用電動機を発電機として作動(運動エネルギーを電気エネルギーに変換)
②タイヤの回転に対して抵抗力が生じ、ブレーキ力として動作
③発電機で発電した電気をバッテリーに蓄電
④蓄電した電気を、他の鉄道車両の加速や、電気自動車の車内クーラーなどに使用する
特徴
メリット
①これまで廃棄していたエネルギーを活用できるので、航続距離の延長が可能である
②ブレーキパットの使用頻度が低下するため、消耗品の寿命の延長が可能である
③鉄道車両の場合、他の車両の加速時に利用できるので、使用電力量が低下する
デメリット
①回生ブレーキは、摩擦ブレーキに比べてブレーキ力が弱い。そのため、回生ブレーキ単体として減速させるには不向きである
②バッテリーの充電が満タンの場合、回生による蓄電ができない(回生失効)
③回生ブレーキ時に、電動機が発電機として動作するため、異音が発生する