SDGsは、非常に幅広いテーマです。
ここに記載する内容はあくまで一例です。
より詳しく確認したい方は、書籍やインターネットで確認してください。
概要
日本語では、持続可能な開発目標、といいます。Sustainable Development Goalsを略してSDGsといいます。
2001年に制定されたミレニアム開発目標(MDGs:Millennium Development Goals)の後継として、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されました。
2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。
17のゴール・169のターゲットで構成され、地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓っています。
SDGsでは、発展途上国のみならず、先進国が取り組む普遍的なものであり、我が国も積極的に取り組んでいます。
17の目標
貧困をなくそう
あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
世界では、6人に1人(3億5600万人)の子どもたちが、「極度にまずしい」暮らしをしています。
餓死をゼロに
飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
世界を生徒40人の教室と考えると、その日食べるものがない、明日以降も食べ物をえられるか、分からない状態の人が4人もいます。
すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
サハラ以南のアフリカ地域では、2人に1人の子どもが、かぜで肺炎になっても治療を受けられません。
質の高い教育をみんなに
すべての人々への、包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する
サハラ以南のアフリカ地域、西アジア地域、南アジア地域では、5人に1人が小学校に通えません。
ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う
6歳から11歳の子どものうち、一生学校に通うことができない女の子は、男の子の約2倍です。
安全な水とトイレを世界中に
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
水道の設備がない暮らしをしている人は20億人です。トイレがなく、道ばたや草むらなど屋外で用を足す人は4億9400万人です。
エネルギーをみんなに そしてクリーンに
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
世界で電力を使えない人は7億5900万人です。
働きがいも経済成長も
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
世界のもっと貧しい国ぐにでは、5歳から17歳までの子どもの5人に1人が、労働を強いられています。
産業と技術革新の基盤をつくろう
強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
世界では、約29億人の人びとがインターネットにアクセスできません。特に開発が遅れている国ぐにの農村部では、13%の人が携帯電話の電波が届かないところに暮らしています。
人や国の不平等をなくそう
各国内及び各国間の不平等を是正する
多くの国でかつてないほど格差が広がっています。2017年には、世界のもっとも豊かな1%の人が、世界全体の富の約33%を持っていました。
住み続けられるまちづくりを
包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
過去40年にわたって、人びとが避難や移住をしなければならなくなるような自然災害の発生件数が大きく増えています。
つくる責任 つかう責任
持続可能な生産消費形態を確保する
世界で生産されている食品の約3分の1(13億トン)が捨てられています。
気候変動に具体的な対策を
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
世界中で気候変動が起こっています。過去30年間の日本の熱帯夜の平均日数は、1910年からの30年間の平均の約2.6倍です。
海の豊かさを守ろう
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
私たちが使っているペットボトルやビニール袋などの、プラスチックゴミが年間900万~1400万トン(2016年時点)、海に流れ出ています。
陸の豊かさも守ろう
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
鳥類14%、針葉樹34%、哺乳類25%、両生類41%。絶滅の危機にさらされていると推定される割合です。
平和と公正をすべての人に
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
世界のどこかで、5分に1人、子どもが暴力によって亡くなっています。
パートナーシップで目標を達成しよう
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
国際協力がますます必要とされている一方、2018年に政府開発援助(ODA)に使われたお金は、前年に比べて、2.7%(およそ40億ドル)減少しました。
日本の状況
2022年版世界のSDGsランキングで、日本は19位にランクインしました。
目標のうち「(目標4)質の高い教育をみんなに」「(目標9)産業と技術革新の基盤を作ろう」「(目標16)平和と公正をすべての人に」の項目で、達成済みと評価されました。
一方、「(目標5)ジェンダー平等を実現しよう」「(目標12)つくる責任、つかう責任」「(目標13)気候変動に具体的な対策を」「(目標14)海の豊かさを守ろう」「(目標15)陸の豊かさを守ろう」「(目標17)パートナーシップで目標を達成しよう」の6つの目標について、主要課題が残る(未達成)と評価されました。
2022年版のランキングで、1位はフィンランド、2位はデンマーク、3位はスウェーデンでした。
2022年の詳細なランキングはSustainable Development Report 2022をご覧ください。
また、日本のランキングは、2021年は18位、2020年は17位、2019年は15位でした。
Sustainable Development Reportはこちら。