概要
風の運動エネルギーを風車によって回転エネルギーに変換し、発電機を回して発電する方式をいいます。
運動エネルギーは受風面積に比例、風速の3乗に比例します。
構成
主に、ブレード、増速機、ブレーキ装置、ヨー制御器、発電機、変圧器、風速計で構成されます。
ブレード:回転羽根、翼。風により回転する。
増速機:ロー他の回転数を発電機に必要な回転数に増速する歯車装置
ブレーキ装置:台風・点検時にロータを停止
発電機:回転エネルギーを電気エネルギーに変換
ヨー制御器:ロータの向きを風向に追従
風速計:出力制御、ヨー制御に使用
変圧器:系統への電圧を変換する
種類
水平軸揚力型
風の揚力を利用し、風車が地面に対して垂直に回転する風車。
プロペラ型、多翼型、オランダ型など。
垂直軸揚力型
風の揚力を利用し、風車が地面に対して水平に回転する風車。
ダリウス型、ジャイロミル型など。
垂直軸抗力型
風の抗力を利用し、風車が地面に対して水平に回転する風車。
S型ロータ型、バドル型など
特徴
①発電時にCO2を排出しないクリーンなエネルギーである。
②無限の国産エネルギーであり、枯渇する心配がない。
③発電量は天候に左右される。
課題、問題点、解決策
安全性の向上
風車から発生する騒音により人体に影響する。
解決策は、ブレード断面の改良である。
生態系への配慮
バードストライクにより、生態系(特の鳥類)の影響する。
解決策は、渡り鳥の接近をレーダにより探知し、事前に翼を停止させることや、バードストライク防止用のネットを装着することである。
安定した電力供給
風量変化による発電量の増減が発生する。
解決策は、スマートグリットによる監視制御、蓄電池による電力貯蔵である。
新技術
羽根のない風力発電
空気の流れによる渦の力で風力発電機の上部が大きく揺れる。
内部の下には反発する2枚の磁石が組み込まれており、揺れによって生じる上下の動きで電力を発生させる。
ビル風を利用した発電
ビルと一体化させることで、ビル風を利用した発電が可能となる。