私の愛読書の1つです。
「数学ガール」シリーズは、高校生の主人公が、数学ガール(同級生、後輩、従姉妹など)と数学に取り組む物語です。
読み物形式でありながら、扱う数学は、中学・高校・大学数学と幅広い内容になっています。
難しい数学の内容を、噛み砕いて説明しているので、非常に分かりやすくなっています。
2022年9月現在、6巻まで刊行されています。
(「数学ガールの秘密ノート」シリーズもありますが、別の記事で紹介します)
数学ガール
「数学ガール」シリーズの第1巻。
題材は、「素数」、「無限級数」、「素因数分解の一意性」、「方程式と恒等式」、「三角関数」、「複素平面」、「母関数」、「相加相乗平均」、「微積分」、「二項定理」、「集合」、「ゼータ関数」、「テイラー展開」、「数学的帰納法」、「代数学の基本定理」など
また、バーゼル問題の証明を丁寧に解説しています。
数学ガール フェルマーの最終定理
「数学ガール」シリーズの第2巻。
題材は、「素数」、「約数」、「倍数」、「数論」、「ピタゴラス数」、「複素数」、「鳩の巣原理」、「群・環・体(代数学)」、「無限降下法」など
数学会の難問「フェルマーの最終定理」の証明の道筋を分かりやすく解説しています。
数学ガール ゲーデルの不完全性定理
「数学ガール」シリーズの第3巻。
題材は、「自己言及のパラドックス」、「ペアノの公理」、「集合論」、「写像」、「極限」、「イプシロン-デルタ論法」、「カントールの対角線論法」、「形式的体系」、「論理式」など。
抽象的な内容が多く含まれており、全体的に難しい題材であるが、丁寧に解説されている。
数学ガール 乱択アルゴリズム
「数学ガール」シリーズの第4巻。
題材は、「モンティ・ホール問題」、「アルゴリズム」、「順列」、「組合せ」、「確率」、「クーポン収集問題」、「行列」、「P≠NP予想」など。
乱数や確率を用いて、未来への確定的な予測を行ったり、複雑な解析をシンブルにすることができる「乱数アルゴリズム」について、丁寧に解説されている。
数学ガール ガロア理論
「数学ガール」シリーズの第5巻。
題材は、「複素数」、「方程式」、「対称式」、「群・環・体(代数学)」、「角の三等分問題」、「線形空間」など。
副題の「ガロア理論」は大学の数学科が学ぶ内容ですが、高校生にも分かるように解説されている。また、ガロアの壮絶な人生も描かれている。
数学ガール ポアンカレ予想
「数学ガール」シリーズの第6巻。
題材は、「トポロジー(位相幾何学)」、「非ユークリッド幾何学」、「微分方程式」、「フーリエ展開」、「多様体」など。
ミレニアム問題のうち、唯一解決されている問題(2022年9月現在)を丁寧に解説されている。