概要
最先端のエレクトロニクス技術を用いて、人と道路と車両とを一体として構築するシステムをいいます。
安全・快適で効率的な移動費に必要な情報を迅速、正確かつわかりやすく利用者に提供します。
Intelligence Transport Systemの頭文字をとって、ITSといいます。
SDGsとの関連
ITSは、SDGsの目標のうち、11住み続けられるまちづくりを、に貢献しています。
2020年度における日本の二酸化炭素排出量のうち、運輸部門は全体の17.7%です。
そのうち自動車全体では、運輸部門の87.6%を占めています。
これは、日本全体の二酸化炭素排出量の15.5%が自動車ということになります。
ITSによる円滑で安全な自動車交通が実現すれば、二酸化炭素排出量削減に大きな貢献ができます。
関連用語
先進安全自動車(ASV)
先端技術を用いて、車両そのものが運転を支援するシステムです。
衝突被害軽減ブレーキ、車間距離制御装置(ACC)、車線逸脱防止支援システム、ドライバー異常時対応システムなどが実現されています。
道路交通情報通信システム(VICS)
渋滞や交通規制などのリアルタイムな道路交通情報をカーナビゲーションなどに表示するシステムです。
提供する情報として、渋滞情報、所要時間、事故情報、工事情報、速度規制、駐車場・サービスエリアなどの空き情報などが挙げられます。
これらの情報は、日本道路交通情報センターが集約しています。
自動料金支払システム(ETC)
高速道路などの有料道路で、料金を自動的に支払うシステムのことをいいます。
料金所に設置したアンテナと、車に搭載したアンテナとの間で、無線により通信し、料金を支払います。
2001年に全国展開され、現在の普及率は90%におよびます。
バスロケーションシステム
GPSなどを用いて、バスの位置情報を取得し、運行情報として整理して、バス利用者に提供します。
提供方法は、スマートフォン、パソコンやバス停の表示版などが挙げられます。
次のバスは何分後に到着するのか、遅延はどれくらいかなどを事前に把握することができ、待ち時間を有効活用することができます。
公共車両優先システム(PTPS)
バス等の定時運行を確保するために、専用・優先レーンの設置、停止時間短縮の信号制御などを通じて行う支援システムのことをいいます。
バスロケーションシステムと併用し、公共交通の円滑な運行に貢献しています。
カーシェアリング
事前に登録した会員同士で、車を共同で使用するサービスのことをいいます。
24時間の利用、短時間の利用などが可能で、レンタカーよりも安価な場合が多いです。
車の購入費、車検費用、駐車場代などが発生しないメリットがあります。
一方、乗り捨てができない、車内の清掃が行き届いていない、ペット不可(の場合が多い)などのデメリットもあります。