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(技術士キーワード)がいし・ブッシングの海塩汚染

2022年11月5日

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概要

 がいしやブッシングなどは、屋外にさられています。

 そのため、台風や季節風、海沿いの地域では海風により、塩分が付着します。

 塩分は、導電性物質のため、がいしやブッシングに付着すると、
  ①漏洩電流により、可聴雑音や電波障害が発生
  ②がいしの絶縁低下による漏洩電流の増加フラッシュオーバーが発生し、送電線故障が発生
  ③地絡事故による瞬時電圧低下が発生
 などを引き起こします。

フラッシュオーバー
 送電線 → 鉄塔に電気が流れる現象。
 送電線路に高電圧が生じ、がいし等で絶縁破壊が発生し、鉄塔に電流が流れる放電現象のこと。
 いわゆる地絡事故をいう。

逆フラッシュオーバー
 鉄塔 → 送電線に電気が流れる現象
 塔脚の接地抵抗が高いと、架空地線や鉄塔電位が上昇する。
 電位が上昇すると、架空地線、鉄塔腕金、がいしから送電線に電気が流れてしまう。

対策

洗浄
 がいしやブッシングを水で洗浄し、表面に付着した塩分を洗い流します。

絶縁強化
 耐塩がいしや長幹がいしを使用して、絶縁強度を高くします。

はっ水性物質の塗布
 シリコンコンパウンドを塗布することで、塩分や水分をつきにくくする方法です。
 半年から1年程度で塗り直しが必要になります。

増結
 がいしの連結個数を増やすと絶縁性能が上がります。
 絶縁性能を強化することが目的なので、抵抗が大きくなるよう直線接続を行います。



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