概要
架空送電線路を支えるための構造物をいいます。
日本では、約24万基の送電鉄塔が建植されています。
種類
四角鉄塔
日本国内で多く見られる鉄塔。
塔体が四角同形のため、設計、制作を効率的に行える。
強度は電線路方向と直角方向に対して等しくなるよう設計される。
方形鉄塔
水平配列を用いて、塔体の相対する面が同形で、酒家重方向の塔体幅を広くし、軽量化した鉄塔。
電線路方向と垂直方向では強度が異なる。
えぼし形鉄塔
水平配列に用い、ウエスト部より下部を四面同形にした鉄塔。
超高圧送電線や雪の多い山岳地の1回線用として用いられる。
脚部は四角または方形鉄塔である。
門形鉄塔
鉄道や動をなどをまたいで使用される場合に用いる鉄塔。
骨組みが門形で構成され、中区の構造を持つ。
構成材料
山形鋼
鉄塔規模が小さく風荷重の影響が小さい鉄塔に用いられる。
鋼管鉄塔
作用荷重が大きく等辺山形鋼の最大サイズで対応できない鉄塔や、超高圧の懸垂鉄塔など風荷重の影響が大きい鉄塔に用いられる。
中空鋼管鉄塔:塔体の主な構成部材に中空鋼管を用いた鉄塔
コンクリート充てん鋼管鉄塔:主柱材の鋼管にコンクリートを充てんさせた鉄塔
環境対策
形状による対策
送電線が市街地、都市公園、幹線道路などの周辺を通過する場合は、形状に工夫を凝らした環境調和タイプの鉄塔が採用されている。
現在は、モノポールタイプ、2〜4本柱ラーメン構造、4柱トラス構造に分類される。
通常のトラス鉄塔に比べてコストが高い。
(モノポールタイプ、ラーメン構造で3〜5倍。4柱トラス構造で2倍程度)
色彩による対策
送電線が国立公園やその周辺を通過する場合、景観対策としてまわりの景色に溶け込み、目立たない塗色をしている。
亜鉛メッキ表面に薬品処理を行い、低光沢化を図る方法が採用されている。