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(技術士キーワード)回生ブレーキ

2022年11月21日

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概要

 電気自動車や鉄道車両には、電動機が搭載されています。

 これらの車両を減速(ブレーキ)させる際に、電動機を発電機として駆動させ、電気エネルギーを回収する技術のことをいいます。

 これにより発生した電気エネルギーを様々な用途に使用することで、省エネルギー化となります。

原理

①減速時に、駆動用電動機を発電機として作動(運動エネルギーを電気エネルギーに変換)

②タイヤの回転に対して抵抗力が生じ、ブレーキ力として動作

③発電機で発電した電気をバッテリーに蓄電

④蓄電した電気を、他の鉄道車両の加速や、電気自動車の車内クーラーなどに使用する

特徴

メリット

①これまで廃棄していたエネルギーを活用できるので、航続距離の延長が可能である

②ブレーキパットの使用頻度が低下するため、消耗品の寿命の延長が可能である

③鉄道車両の場合、他の車両の加速時に利用できるので、使用電力量が低下する

デメリット

①回生ブレーキは、摩擦ブレーキに比べてブレーキ力が弱い。そのため、回生ブレーキ単体として減速させるには不向きである

②バッテリーの充電が満タンの場合、回生による蓄電ができない(回生失効)

③回生ブレーキ時に、電動機が発電機として動作するため、異音が発生する



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