技術士キーワード

(技術士キーワード)遠隔医療

2022年10月21日

技術士キーワード(電気電子部門)一覧はこちら

遠隔医療

遠隔医療

 平成30年3月に作成され、令和4年1月に改訂された「オンライン診療の適切な実施に関する指針」によると、遠隔医療とは、
  情報通信機器を活用した健康増進、医療に関する行為
と定義されています。

オンライン診療

 同様に平成30年3月に作成され、令和4年1月に改訂された「オンライン診療の適切な実施に関する指針」によると、オンライン診療とは、
  遠隔医療のうち、医師ー患者間において、情報通信機器を通じて、患者の診察及び診断を行い診断結果の伝達や処方等の診療行為を、リアルタイムに行う行為
と定義されています。

遠隔医療の分類

医師と患者間の行為

  Doctor to Patient、通称D to Pのことであり、オンライン診療やオンライン受診、遠隔健康医療相談などがあります。

医師と医師間の行為

 Doctor to Doctor、通称D to Dのことであり、デジタル化された患者の画像診断データなどを遠隔でやり取りすることなどがあります。

事例

遠隔放射線画像診断

 基本的手法は、依頼側医療機関で画像診断機器(MRI,CT 他)が院内外の PACS(Picture Archiving and Communication System)などを介して接続されて、院外の専門医が診断を行い、報告書を送るものです。

デジタルパソロジー

 WSI (Whole Slide Imaging: バーチャルスライドとも)システムが導入され、病理画像がデジタル化できるようになりました。デジタル化病理画像は拡大縮小、視野の移動等、顕微鏡とほぼ同じ操作が可能で、このデジタル化病理画像を中心に置いた病理システムを、デジタルとパソロジー(病理)をつなげてデジタルパソロジーと呼ばれています。

妊婦検診と在宅妊婦診療

 産婦人科施設のない地域の助産師が、対象の妊婦の自宅を訪問または保健センターで、モバイル胎児心拍陣痛モニタリングを装着して胎児の健康状態や子宮収縮情報を病院の医師の携帯電話に転送しています。

 同時に助産師はウェブ版周産期電子カルテに妊婦健診結果を入力して、助産師・産婦人科医が双方で健診データをリアルタイムに閲覧・入力することができ、妊婦健診情報を共有できます。その後、インターネット経由でウェブカメラとマイクを利用したウェブ映像コミュニケーションで、あたかも病院で妊婦健診受けているように妊婦と面接を行います。

参考のURL

遠隔医療モデル参考書 -オンライン診療版-

遠隔医療の更なる活用について

図説・日本の遠隔医療

日本遠隔医療学会

オンライン診療の適切な実施に関する指針



-技術士キーワード