概要
電気化学的な作用により、金属が腐食する現象をいいます。
鉄道のレールはある程度の接地抵抗を持ってますが、完全に絶縁されていません。
そのため一部の漏洩電流は地中を流れます。
軌道と並行して管路やケーブルなどの金属体が埋設されていると、漏洩電流はこれらに分流して流れるため、電食が発生します。
対策
防食層の形成
塗装により金属体を大気から絶縁するとともに、金属表面の局部電池作用による腐食も防止
電気防食
流電陽極法
防食する金属をアルミニウム、亜鉛、マグネシウムのようなイオン化傾向の大きい金属に接続する。
両者の電位差を利用して腐食しやすい防食電流を流す方式。
外部電源法
不溶性電極を設置しこれに直流電源装置の+極を接続する。
腐食しやすい金属に-極を接続し、電極から電流を流し金属体の電位を防食電位まで下げて防食する方法。
電流を流し続ける必要がある。
選択排流法
電気鉄道の線路に埋められている腐食しやすい金属に用いられる方法。
軌道より漏洩し金属体に流入した迷走電流(漏洩電流)を軌道に戻す設備(選択排流器)を設置する。