概要
人が装着することで、各種動作や姿勢保持などのアシストを行う機器、スーツのことをいいます。
電動アクチュエータや人工筋肉などが用いられています。
電動アクチュエータ
入力されたエネルギーを物理的運動に変換するもの
分類
電源駆動タイプ
重労働作業の支援などに用いられる。
重量物を持ち上げる際、内蔵したセンサーが人の動きを感知し、体幹の動きに合わせて両腰部のモータを回転させ、腰への負担を軽減する。
20~30kgの荷物を持ち上げる作業を想定。
①人の動きを感知してアシスト
②前傾姿勢を支えるホールドモード
③荷卸し時の負担を軽減するブレーキモード
エアー駆動タイプ
介護の支援などに用いられる。
人工筋肉を駆動減としたロボット。
人工筋肉はゴムチューブを筒状のナイロンメッシュで包み、両端をかしめた構造。
ゴムチューブへの圧縮空気注入によりゴムチューブが膨張し、ナイロンメッシュによる長さ方向の収縮が強い引っ張り力に変換される。
バッテリーレスである。
課題、問題点、解決策
軽量化
問題点
アクチュエータの高出力化に伴い、フレームやバッテリーが大型化する。軽量化と高強度化はトレードオフの関係である。
解決策
金属フレームの樹脂化、モータの小型化(ブラシレスDCモータ(永久磁石同期モータ))、バッテリーの小型化(薄膜化技術による完全固体電池)。
また、カーボンナノチューブや樹脂製ベローズ式アクチュエータの採用する。
安全性の確保
問題点
電装系故障時による制御の暴走が発生する
また、バッテリーがゼロになった際に急激な負担が発生する。
解決策
センサーや通信系の二重化(CPUやレゾルバ故障に起因する暴走などの異常動作を防ぐために、モータを駆動するサーボ基板上のCPUを二重化し、電流値の照合、計算結果の照合などを行う)。
また、バッテリー残量の音声通知機能やワイヤレス給電による動作中の充電を行う