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(技術士キーワード)デジタルトランスフォーメーション

2022年11月20日

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概要

前提

 デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)は書籍やサイトで記載がありますが、説明も多種多様です。

 技術士試験は国家試験ですので、国の考え方に則って勉強していきましょう。

DXとは

 令和2年7月17日に閣議決定された「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」にDXの用語説明が記載されています。

 これによると、DXとは、

・将来の成長、競争力強化のために、新たなデジタル技術を活用して新たなビジネスモデルを創出・柔軟に改変すること。
・企業が外部エコシステム(顧客、市場)の劇的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること。

のことをいいます。

 また、令和3年度版の情報通信白書では、

・これまで企業が実施してきた情報化・デジタル化はDXとは言い難い
既成概念の破壊を伴いながら新たな価値を創出するための改革がDX
・DXはあくまで企業が特定の目的を達成するための手段であり、それ自身を目的とするものではない

とあります。

 つまり、従来のデジタル化技術を用いた省力化、自動化、効率化、最適化などはDXとは言えません。刻一刻と変化する社会に対して、これまでの概念を壊してでも新たな価値を創出することがDXということになります。

取組内容

①組織に関する取組
 ・社内における推進体制の構築
 ・推進のための新組織(新会社等)の設立
 ・社内における意識改革
 ・他の企業等外部との連携
 ・予算の確保
 ・ビジョンの策定

②人材に関する取組
 ・デジタル人材の確保(新規又は中途採用)
 ・社内外における研修の充実
 ・専門資格取得の奨励、補助

③ICTに関する取組
 ・AI、IoT、クラウド、RPA といったデジタル技術の活用
 ・働き方改革に関連した ICTツールの 利用
 ・デジタルデータの活用
 ・ベンダー依存からの脱却
 ・レガシーシステムの刷新

効果とデメリット

効果

①社内における効果
 ・社内業務の効率化やコストの削減
 ・企業文化や働き方の改革

②自社の製品・サービスにおける効果
 ・既存の製品、サービスの高付加価値化やその販路の拡大
 ・新しい製品、サービスの創出
 ・新規事業の創出

③社外・対顧客における効果
 ・他社等との関係強化(業務提携等)
 ・顧客満足度の向上

デメリット

①全社的な協力が必要
 DXの実現には全社的なシステムや業務の見直しが必要となります。
 また、DXを実現するための組織づくり、人材確保、教育体制の構築なども必要となります。

②一時的な作業効率の低下
 新しいシステムや考え方を導入すると、慣れるまでに時間を要します。
 また3H(初めて、変更、久しぶり)作業となるため、ミスや事故の発生要因ともなります。

③コストの発生
 DX導入時には、システム構築費用や人材確保などのイニシャルコストが発生します。
 また、システムの運営や人材育成等のランニングコストも発生します。

参考のURL

情報通信白書(令和3年度版)概要

情報通信白書(令和3年度版)ポイント

情報通信白書(令和3年度版)本文

世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画(概要)

世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画(本文)

世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画(用語集)




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