概要
太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーや蓄電池などをIoT、IoEにより制御し、一つの大きな発電所のように機能させる技術のことをいいます。
負荷平準化や再生可能エネルギーの供給過剰の吸収、電力不足時の供給などの機能として電力システムで活躍することが期待されています。
なお、Virtual Power Plantを略してVPPともいいます。
背景
従来の電力システムは、需要に合わせて供給する方式が取られていました。
しかし、東日本大震災などの自然災害に伴う電力供給のひっ迫を景気に、従来の省エネ強化だけではなく、電力の需給バランスを考慮したエネルギー管理の重要性が強く認識されました。
また、再生可能エネルギーは、天候などによって発電量が変化し、安定した電力供給が困難です。
そこで、IoTなどを活用したバーチャルパワープラントの導入により、安定した電力供給を目指しています。
特徴
再エネ普及・拡大
再生可能エネルギーは、自然環境に変動を受けるため、発電能力に不安定さがあります。
VPPの導入により、複数のエネルギーリソースを一括制御できるので、再生可能エネルギーを有効に活用することができます。
停電リスクの低減
大規模な災害が発生すると、停電などの電力トラブルが発生します。
VPPの導入により、小規模な発電設備から電力を集約して供給できるので、災害時でも安定した電力供給が可能となります。
発電コストの低減
需要が集中しがちな時間帯の電力消費を削減できたり、分散させたりすることで、需要量のピークを抑えることができます。
そのため、維持しておくべき電力供給設備が削減できるので、維持費や設備投資費などのコストを抑えることができます。